4.別紙4の各記述部分
(1)甲第1ないし第3号証によれば、別紙4の1ないし3の各記述部分は、本件書籍全体を通して閲読すると、右各記述により、原告のデイストリビューターの中には、売上げを伸ばして、より多くのボーナスポイントを獲得するために、販売しきれないような多量の在庫を抱えている者が存在するが(別紙4の1)、これは原告の商法に内在する問題点であり、このようにしてディストリビューターが抱えた在庫の処理方法として、原告内部に100パーセントの返品を認める制度が存在するものの、この返品制度が名目的なもので事実上機能していないため、結局デイストリビェーターは大量の在庫を抱えざるを得ないことになるのであって(別紙4の3)、その原因は、右のような原告の商法自体の間題点にあるとの印象を与えるものであり、また、原告が自社の右のような問題点を隠すために広告等を通してマスコミに圧力をかけるなどのマスコミ操作を行い、あるいは自社製品の危険性を隠すために、環境基金への投資など環境保護活動を行っている(別紙4の2)かのような印象を与えるものである。したがって、一般読者の読み方によれば、別紙4の1ないし3の各記述部分は、原告の社会的評価を低下させるものであると認められる。

(2)しかしながら、甲第1号証(本件書籍(1))、第16号証、乙第10号証、第185号証の1、2及び第186号証によれば、別紙4の4の記述部分は、原告のデイストリビューターの中に残忍な方法によって殺害された者がいるということ及びこれについて新聞雑誌などで報道されたということを指摘したものであり、さらに、本件書籍(1)の中の記述部分に続けて、右事件と原告商法との関係は明確でない旨の記述があることからすると、一般読者の注意と読み方を基準とすれば、右記述部分は、単に原告及びディストリビューターと関連のあると思われる事件の存在を示したものに過ぎず、原告及び原告商法を批判する内容であるとは認められないから、右記述部分が直ちに原告の社会的信用・名誉を低下させるものではないというべきである。したがって、右記述部分について、原告に対する名誉毀損は成立しない。

(3)以上によれば、別紙4の1ないし4の各記述部分のうち、同4の記述部分を除く各記述部分は、いずれも原告の社会的な信用、評価を低下させるものであり、原告の名誉を毀損するものというべきである。